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イソトレチノインでニキビが劇的に改善?!その効果と副作用

  • 執筆者の写真: myhadajapan
    myhadajapan
  • 2024年11月21日
  • 読了時間: 4分


女性


目次

  1. イソトレチノインとは?

  2. ニキビに対するイソトレチノインの効果

  3. 飲み方と適量

  4. 副作用

  5. 参考文献



  1. イソトレチノインとは


    イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種です。日本の保険治療で治らないニキビもイソトレチノインで劇的に改善する可能性があり、欧米では中等症~重症のニキビ治療で保険適応になっています。


  2. ニキビに対するイソトレチノインの効果


    経口イソトレチノインは皮脂腺に働きかけ皮脂の産生を強力に抑えます。皮脂が減ると毛穴が詰まりにくくなるためニキビができにくくなります。


    ある研究では中等症~重症のニキビ患者がイソトレチノイン20mgを6ヶ月内服したところ98%で改善を認め高い有効性が示されました。

    また別の研究でも中等症のニキビ患者がイソトレチノイン20mgの6ヶ月間内服により92%以上で改善を認め、その後4年間で再発した割合はわずか4~6%程度でした。


    このように、イソトレチノイン内服は中等症~重症ニキビにも高い効果を発揮し、さらに治療終了後の再発率も低いことが示されています。


  3. 飲み方と適量


    適量は医師と相談し決めていきますが、0.1mg/kg/day~1.0mg/kg/day(50kgの方で1日あたり5mg~50mg)を内服するのが一般的です。どの量でも一定の効果はありますが、用量が多くなるほど効果も高いと言われています。

    またイソトレチノインは脂溶性で油分と一緒に摂ることで効率よく吸収されるので、食事と一緒に、または食後に摂取することが推奨されています


  4. 副作用


    ・肌への影響

    皮脂腺を萎縮させ皮脂の分泌を減らすので一時的に乾燥しやすくなり、皮膚炎、口角炎、ドライアイなどが起こりやすくなります。他にも結節性紅斑、ニキビの悪化などから、アナフィラキシー、スティーブンス・ジョンソン症候群などの重篤なアレルギー症状まで様々な症状が報告されています。


    ・胎児への影響

    妊娠中に母親の血液を通じてイソトレチノインに暴露された胎児は、骨格やその他臓器の異常や奇形、自然流産や早産のリスクがありますこのため妊娠中及び妊娠希望の方はイソトレチノインを使用できません


    ・骨への影響

    長期服用により骨粗鬆症など骨密度の低下、骨折からの回復の遅れ、成長期において骨端線が早く閉じてしまう、などの可能性があります。


    ・肝臓への影響

    約15%の患者に肝炎と肝酵素の上昇が見られますが、中止後4週間で元に戻るとの報告があります。


    ・脂質異常症

    血中トリグリセリドの増加と、ごく稀に急性膵炎の報告があります。


    ・筋骨格系への影響

    関節痛、筋肉痛、横紋筋融解症が報告されています。症状は中程度までが多いですが、特に小児で高頻度に発生する可能性があります。


    ・眼への影響

    視覚障害、夜盲症、結膜炎など目の症状が報告されています。


    ・精神への影響

    うつ病などの精神疾患や自殺念慮などが報告されていますが、イソトレチノインとの明確な関係性は示されていません。


⒌ 参考文献


 
 
 

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